モノを売る[小売業]
オムニチャネルで多様化する購買スタイル
私達の生活に最も身近にあり、ECの拡大と共に物流も大きく変化してきたのが小売業です。
店舗型小売業では、品揃えは店舗の大きさによって制限され、物流(来店と持ち帰り)はお客様が行っていましたが、通販では品揃えはWeb上ほぼ無制限で検索もしやすく、しかも自宅まで届けてくれるという利便性の良さが評価されました。
ただし、これまでの小売業の物流は個別配送を想定した仕組みではなかったため、配送体制の整備が大きな課題となっています。
また従来型小売業でもオムニチャネル化を進めており、在庫管理(店舗在庫とEC在庫の同期化)は改善が必要ですが、商品を確認できる実店舗の良さを活かし、レジの無人化や取り置き型対応など、顧客の都合に合わせた様々な購入方法を提供しています。
小売店舗における購買方法への対応
その道のプロに聞く!
小売業
アスクル株式会社
執行役員CDXO テクノロジスティクス本部長
宮澤 典友さん
※ 所属・役職は取材当時
データとテクノロジーで
「うれしい」を届け続ける
中小企業に大企業のサービスをというコンセプトに、多段階構造をシンプルにすることで、「1本の鉛筆でも届ける」ことができる仕組みづくりに取り組んできました。
配送エリア拡大には、通常は物量で考えることが多いと思いますが、私達は『いつ届くか?』が価値だと考え、設計しました。
ECが拡大する中で変化も出ており、今後はエンジニアリングスキルが求められます。単に売れる商品を開発すればよいということではなく、後工程はお客様という考え方に基づいた商品設計が重要です。
物流の内製化も課題解決への意識を高めるためであり、仕組みを劇的に変えるには、「データ」「テクノロジー」に強い人材が必要です。物流は更に重要となりますが、今後はデータサイエンスとフィジカルロジスティクスがミックスして進化することになり、より頭を使う方向になると考えています。
パレット上の貨物をコンベヤラインにおろすデパレタイザー