モノを運ぶ[物流業]
持続可能な物流網の構築に向けて
社会・経済活動を支え、そして絶対になくならない機能、それは物流です。災害等が発生した時にはその重要性に気付かされ、ECの拡大により物流現場の厳しさが顕在化されました。
「必要なモノを必要なところへ必ず届ける」仕組みを、今後も持続可能にするためには「効率化」と「環境整備」の推進が必要です。
効率化は、人にとって負担のかかる作業を自動化したり、仕様(梱包サイズや外装表示等)を標準化する取り組みですが、簡単なことではありません。
環境整備とは、機械では対応できない企画や判断業務に、人間が注力できる働きやすい環境づくりであり、作業だけではなくエンジニアリング力を発揮して、社会・経済活動を支える機能の強化に貢献します。
ロジスティクス・物流の課題 - 物流の方向性
その道のプロに聞く!
物流業
株式会社日立物流
-
DX・イノベーション部
部長中安 良二さん(写真左)
-
ロジスティクステクノロジー部
副部長櫻田 崇治さん(写真右)
※ 所属・役職は取材当時
現場の知恵と実行力を基に物流をデザイン
3PL企業の特徴や強みは何でしょうか?一般的に運送会社は、荷主企業の物流業務の代行者であり、製品・商品等をお届けすることで、荷主企業の物流運営の一部を担っています。3PL企業は物流業務運営に加えて、顧客(荷主企業)のビジネスを理解した上で、顧客の経営戦略を支えるロジスティクスをどのように構築するか?を考える、ロジスティクスエンジニアリング力を有した企業です。
物流現場の運営はテクノロジーを活用し、効率を上げていきますが、単に機械化するだけではなく、情物の可視化を進めることで、サプライチェーン全体の最適化に貢献することが肝要です。
物流業は、現場の知恵を活かして課題解決力を養い、実行に移すまでの全体を見渡せるデザイン力が求められており、業務の幅が広い魅力ある業界です。
日本ロジスティクスシステム協会主催の学生による研究発表会も開催された、日立物流のオープンイノベーション施設 LOGISTEED CAFÉ